評価
★ ★ ★ ★ ☆
基本情報
人数 | 2~5人 |
---|---|
時間 | 45分 |
言語依存 | カードに英文テキストあり。日本語化してから遊ぶのが望ましい。(日本語版は未発売) |
対象年齢 | 12歳以上 |
デザイナー | David Gregg |
アートワーク | Conceptopolis Thomas Deeny ほか |
版元 / 販売元 | Alderac Entertainment Group Galmadrin ほか |
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テーマ
「私たちは待つことができる。炎は燃え尽きる。そして、朝がやって来ることは二度とない」
『夜の衝突:彼ら』by Kenneth Hite
「ナイトフォール」は、人狼や吸血鬼などの「夜の種族」の攻防をテーマにした、デッキ構築型のカードゲームです。
ある日、ナイトフォール=日没 という出来事が起こりました。明けない夜の始まりです。
時を同じくして、人類のうち何割かに異変が生じました。
狼のような強靭な肉体に変異した者、コウモリの翼が生えた者、血をすする不死者になった者…。彼らは人類の虐殺を楽しみ、無法の限りを尽くしました。
「ナイトフォール」では、そんな世界観のなかで、怪物を使役し、戦わせます。
対戦相手を徹底的に攻撃し、最強の「夜の種族」であることを証明するのです!
相手から攻撃されると負傷します。が、不死者たちは、傷を受けることで、より強力になることもあります…。どんな怪物をデッキに加え、相手の行動にどうやって対応していくのかが、重要です。
ゲーム終了時、もっとも傷が浅かったプレイヤーの勝利です。
ルールの概要
「ナイトフォール」は、ドミニオンやサンダーストーンなどに代表される”デッキ構築型”のカードゲームです。(ちなみに「ナイトフォール」の出版社は「サンダーストーン」と同じAEGです)
すべてのプレイヤーは、ゲーム開始時点ではまったく同じ内訳の”初期デッキ”を持っています。”初期デッキ”は12枚で構成されており、手札は5枚でスタートです。
デッキを構築する
テーブルの中央には、獲得可能なカードが並んでいます。「ナイトフォール」では、主に2種類のカードが獲得できます。
戦闘力や体力を持っていてフィールドに登場させられる怪物”ミニオン”と、一時的に効果を発揮する”アクション”です。
「ナイトフォール」に”お金”という概念はありません。
プレイヤーは”影響点”を消費してカードを獲得します。そして、なんと、手番のたびに”2影響点”を持っています。
つまり、望めば何かしらのカードを獲得できます。
また、手札を捨て札にすることでも”影響点”を増やせます。いわゆる”廃棄”ではないので、いずれ捨て札は手札として戻ってきます。
ルールによって”事故”のリスクが抑えられているのが分かります。
ようするに、デッキを構築するためのリソース制限はゆるく、ほかのカードゲームのように「あと1点足りない」ということは起きにくいのが「ナイトフォール」です。
ただ、むやみにカードを獲得するだけでは、ゲームには勝てません。
チェーンを構築する
「ナイトフォール」で重要なのは”チェーン”の構築です。
それぞれのカードの左上には”リンク色”と呼ばれる、色のついた月のマークが描かれています。
「ナイトフォール」では手番中に連続して手札を出せます! が、【前にプレイしたカードの小さな月の色】と【次にプレイする大きな月の色】が一致していなくてはいけません! この連鎖のことを”チェーン”といいます。
例えば、上記の写真のように”チェーン”さえ続けば、何枚でも手札をプレイできます。プレイ枚数が多いほどたくさんの効果が発動しますし、”ミニオン”もたくさん呼べます。
ただ、手番プレイヤーのチェーンに対して、ほかの人がカードを加えるフェイズがあったりもするので、必ずしも自分の狙い通りになるとは限りません。
手札のクリーンナップはない
「ナイトフォール」では、手番の終了時に、手札は捨て札になりません。手札の枚数が5枚以下だった場合に、5枚になるように補充するだけです。
使わなかったカードは、次の手番に持ち越されます。
「ドミニオン」などと違って、手札がクリーンナップされないということが、逆に【手札を捨て札にすることで、獲得フェイズの影響点を増やせる】というルールと合わさって、不思議なプレイ感を生み出しています。
「負傷」はマイナス点であるだけでなく強化剤にもなる
対戦相手から攻撃を受けると、デッキに「負傷カード」が追加されます。「負傷カード」はマイナス点です。プレイヤーたち全員で、規定枚数の負傷カードが使用されると、ゲームは終わります。
ただ「負傷カード」には、ゲーム中のプレイヤーを助ける効果がついています。「ナイトフォール」の主役である夜の住民たちは、傷を負うことでパワーアップするからです。
「ナイトフォール」は相手を攻撃するゲームですが、この「負傷カード」の効果のおかげで、一度沈んだ人でも、盛り返せるようになっています。
通常ルールではドラフトで個人用のサプライを作る
初回プレイ時に適用するのは難しいですが「ナイトフォール」には【自分だけが使用できるサプライをドラフトで決める】というルールがあります。
ドラフトで決定したサプライはほかの人に横取りされる心配がないため、プレイヤー間にかなり傾斜がついた形でゲームはスタートします。(共通で使用できるサプライは別途用意されます)
ゲームに慣れてきたら、ぜひ取り入れて遊びたいルールです。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。とはいっても、私の検索方法が悪いのか、あまりツイートは見つかりませんでした。拡張も出ているシリーズものなのですが、プレイしている人は多くないのかもしれません。
ナイトフォール。
— フクハナ (@fukuhanameck) August 26, 2019
デッキ構築型だけど、ドミニオンの逆でマイナス点を押し付ける、すごく攻撃的なゲーム。チェーンと呼ばれるカードのコンボが特徴。
吸血鬼・人間・人狼の戦いと言うダークな世界観が最高。
新しいゲームじゃないけどおれはけっこう可能性を感じててまだまだプレイしたい。 pic.twitter.com/jD0O46OdhV
Nightfall deck-building card game for 2 to 5 players. pic.twitter.com/BvDv5EKbwZ
— Shawn McCool (@ShawnMcCool) October 24, 2014
感想
あまり見ないタイプのゲームなので、ちょっと1回遊んだだけでは、よく分かりません。サプライを理解し、カードの獲得にどんな意味があるのか、という視点に立つために、半日ぐらいじっくりと遊び続けたいものです。
ドミニオンクローンかといわれると、目指している方向性がまったく違うため、違和感を覚えます。常にだれかを攻撃するため、どちらかというTCGっぽい雰囲気です。
ヘイトが貯まるから2人プレイ専用か? という意見が主流のようですが、3人でも良いような気がします。どのみち、満遍なく攻撃しないことには、自分の勝ちには向かわないので。(1人だけを狙っていても、もう1人が漁夫の利で勝ってしまう)
ただ、4人以上だと、ゲーム全体のバランスは損なわれそうです。
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日本語ルールについて
「ナイトフォール」(NIGHTFALL)の日本語ルールは奇跡家分館というサイトで公開されています。購入を検討している人は、参考にすると良いでしょう。
ありがたいことに、カードテキストの和訳ファイルも公開されています。
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