評価
★ ★ ★ ★ ☆
基本情報
人数 | 2-6人 |
---|---|
時間 | 20分 |
言語依存 | なし |
デザイナー | Reiner Knizia |
アートワーク | Rey Sommerkamp Barbara Spelger |
版元 / 販売元 | Amigo メビウスゲームズ 他 |
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ゲームの概要
ラマ(L.A.M.A.)は、UNOに代表されるような、手札のカードを1枚ずつ共通の場にプレイしていくカードゲームです。
誰かが上がるとほかのプレイヤーは残りの手札に応じて減点を受けます。40点以上のマイナスになったプレイヤーが現れた時点でゲームは終了し、より減点の低い人が勝利します。
特殊効果などはなく、ルールも少ない、とても手軽に遊べるカードゲームです。
ちなみに、ラマの絵が描かれていますが、別に動物がモチーフになっているわけではありません。
ゲームのルール
ラマは、1~6の数字が書かれたカードが8枚ずつ、さらに、ラマの絵が描かれたカードが8枚の、合計8×7=56枚で遊びます。
まず、初期手札として、それぞれのプレイヤーには6枚ずつカードが裏向きで配られます。残りは山札になり、一番上のカードが共通の場札としてめくられます。
手番でできることは、以下の3通りのどれか1つです。
- 手札から場札にカードを出す
- 山札からカードを1枚引く
- パスをしてラウンドから降りる
1でカードを出す場合、出せるのは「場札と同じカード」か「場札に+1をしたカード」のどちらかです。つまり、場札が「3」ならば「3」か「4」が出せます。
ちなみに「ラマ」は「6」の次で、「1」の前に当たるカードです。
場札が「6」なら「6」か「ラマ」を出せますし、もしも「ラマ」が出ているなら「ラマ」か「1」をプレイできます。
ラウンドの終了
「誰かの手札がなくなる」か「全員がパスをする」とラウンドは終了します。手札が残っている人は、マイナス点を計算して、チップで受け取ります。
マイナス点として計上されるのは、手札のカードに描かれている数字です。ただし、同じカードが複数枚ある場合、カウントされるのは1枚だけです。
例えば「1、1、3、4、4」の手札を残した状態でラウンドが終了した場合、「1+3+4=8点」がマイナス点になります。
ちなみに「ラマ」はマイナス10点です。ラマを残したままラウンドから脱落しないようにしましょう!
手札を出し切ったプレイヤーは減点チップを返還できる
手札を出し切ったプレイヤーは、手元にある自分の減点チップを1枚返還できます。
実は、ラマでは減点を表すチップが2種類あります。「-1点」の白チップと「-10点」の黒チップです。白チップ10枚=黒チップ1枚で両替できます。
カードを出し切ったときに、黒チップを返還すれば-10点が帳消しです!
この「負けが込んでいても逆転の目がある」というのがラマの面白さのひとつです。
手札だけでなく、マイナスチップも上手くマネジメントしていきましょう。「-9点」ではなく「-10点」であれば、1度の勝利でマイナス点を大きく返上できます!
自分ひとりになっても手番は続けられる
いまいちど、先ほど説明したラウンドの終了条件を読み返していただきたいです。
パスをしない限り、自分ひとりになっても手番は続けられます。
ネット上のレビューなどを読んでいると、どうやら、このルールが抜けた状態で遊んでいる人が多いように感じます。
日本語ルールの記述がどうなっているのか確認できないので歯がゆいのですが、版元の英語ルールには以下のように記載されています。
If all but one player have quit the round, that player continues on his own. However, he may no longer draw cards.
(拙訳:1人を除いたすべてのプレイヤーがラウンドを終えても、そのプレイヤーは手番を続けます。ただし、彼はカードを引くことはできません。)
Amigo公式サイト「L.A.M.A」英文ルール
ほかのプレイヤーが全員パスしただけでは、ラウンドは終了しません。
ドローができなくなるので条件は厳しくなりますが、それまでに上手く手札をマネジメントしていれば、1人でカードを出し切ることだってできるのです!
山札がなくなった場合はカードを引けない
ゲームが長引いて山札のカードが無くなったとしても、新しい山札は作られません。
If the draw pile runs out, don’t create a new one. From now on, you can’t choose this action.
(拙訳:もしも山札がなくなっても、新しい山札を作らないでください。 以降は、このアクション(訳注:山札を引くアクション)を選べません。)
Amigo公式サイト「L.A.M.A」英文ルール
これも、非常に忘れがちなルールです。
ゲーム中に使用されるカードの内訳は決まっているため「どの数字がどのくらい使われたか?」がパスを決める重要な要素になります。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。「スピード感がある」「雑にやっても盛り上がる」などの感想が目立ちます。
余計なお世話だとは思いますが、ちょっとクニツィア作品にはおよそ考えられない感想が多いので、ルールミスが心配です……。
【ラマ】最近話題のクニツィア氏作品のゲーム。小箱系で愚かな牛依頼の大当たり!これは周りも僕も面白い判定!何よりスピード感あってほいほいカード出せて楽しい!こういうのを洗面器ゲームっていうのかな?これはゲームの合間におすすめ!脳みそ疲れない! pic.twitter.com/f6eBHqSWwg
— ボドゲ収集犬わんちき (@tadakichi_nama) 2019年6月16日
L.A.M.A.(ラマ)
— 青森ボードゲームクラブ (@aomoribgameclub) 2019年6月16日
クニツィア。
2019年ドイツ年間ボードゲーム大賞のノミネート作品。
もっと面白くて素敵でワクワクするカードゲームはたくさんあると思います。#七戸ゲーム会 pic.twitter.com/5OwmTgY6CA
#揚ボド ラマ
— 揚子江(ヨースコー) (@yosukoedo) 2019年6月14日
SDJ2019ノミネートしたクニツィアのカードゲーム。
UNO的なやつなので、雑にやっても盛り上がれると思う。
完璧なムーブで勝ちを収めたので楽しかったが、他の人からは散々w
「クニツィアが寝ぼけて作った」
「フッチカートの方が楽しい」
「そんな勝ち方すれば楽しいだろうね」等藍 pic.twitter.com/LvQrIFRRtP
感想
ここまでですでに伝わっていそうですが「ルールミスしてるんじゃない?」という思いだけに駆られて、記事を書きました。
かくいう私も、ラマの初プレイ時には「ほかのプレイヤーが全員パスするとラウンド終了」というルールで遊んでいました。
それなりに面白くはあったのですが、ひりつくような楽しさは無く、ケルトカードやバトルラインを生んだ作家のルールとは思えなかったのが正直なところです。
しかし、きちんとしたルールを把握して遊ぶと、かなり面白いゲームでした。(記事作成時には星3にしていましたが、10回ほど遊んで星4に変更しました)
かなり引き締まったデザインの、良いゲームです。
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