基本情報
人数 | 2~5人 |
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時間 | 60分 |
言語依存 | 人物カードに英語テキストあり。枚数は少なめ。 |
対象年齢 | 10歳以上 |
デザイナー | Scott Almes |
アートワーク | Lina Cossette David Forest |
版元 / 販売元 | APE Games Cube Factory of Ideas |
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テーマ
「グレート・ダイナソー・ラッシュ」は、恐竜の化石の発掘競争をテーマにしたボードゲームです。
ときは1800年代後半。アメリカで、空前の恐竜ブームが巻き起こりました!
あいつぐ化石の発見。恐竜学者たちはこぞって発掘に飛び出し、やや強引にでも「恐竜の骨だ!」と主張しました。化石発掘事業は投機でもありました。
恐竜学者たちの活動は熱を帯び、対立が起こります。ついには贈賄や盗み、破壊工作といった不正が横行しました…! しかし、そんな恐竜学会の腐敗にもかかわらず、新たな恐竜が142種類以上も発見される結果になりました。
「グレート・ダイナソー・ラッシュ」は、そんな「化石戦争」(あるいは「化石争奪戦」)と呼ばれる時代を題材にしています。
ルールの概要
「グレート・ダイナソー・ラッシュ」は、化石戦争で実際に活躍した恐竜学者の1人となって、勝利点を獲得していくゲームです。
キャラクターにはそれぞれ特殊効果があり、学者としての得手不得手(というか、性格?)を表しています。初プレイ時はランダム選択が良いでしょう。
ゲーム開始時のセットアップは上記のような感じです。へクス状(六角形)のマス目のなかに、ランダムに恐竜の骨が散らばっています。(ルール説明で少し動かしていますが、全マス3本ずつの骨が置かれます)
エリアの外周に自分のミープルを配置して、ゲームスタート! 最近、博物館に行った人がスタートプレイヤーです!
(2~5人用のゲームなので、プレイ人数によっては使用するエリアが狭くなります。上記の写真は5人プレイの様子)
発掘して、組み立てて、展示する!
「グレート・ダイナソー・ラッシュ」のゲームの流れはとてもシンプルです。つまり、骨を発掘して、ついたての裏で秘密裡に組み立てて、いっせいに展示して優劣を競う。
ここまでが1ラウンドです。この流れを3ラウンドやったら勝者が決まります。
では、どうやって勝利点を得るのか? それは、展示した恐竜の「大きさ」「高さ」「長さ」「獰猛さ」「ユニークさ」を比べて判定します!
また、ゲーム開始時、各プレイヤーには2枚ずつボーナスカードが配られています。ボーナスカードに描かれている恐竜の骨格を再現できた場合には、追加の勝利点が得られます。(ボーナスカードはゲーム中に獲得することも可能です)
1ラウンドに発掘フェイズが3回
1ラウンドの流れをもう少し説明すると、実は以下のようなフェイズに分かれています。
- 発掘フェイズ
- 発掘フェイズ
- 発掘フェイズ
- 組み立てフェイズ
- 展示フェイズ
そう、発掘フェイズが3回あります!
発掘フェイズでは、自分の恐竜学者を一直線に動かせます。ただし、ほかの人のいるマスに止まったり、黒いタール抗を超えたりはできません。
学者のいるマスの骨を獲得できるようになるので位置取りが重要です。
最初はたくさんあった骨も、ゲームが進みにつれて枯渇していきます…!
一応、3回目の発掘フェイズが終わったタイミングで骨の補充はありますが、基本的には荒れ果てたフィールドになっていきます(笑)
発掘フェイズでは「通常アクション」か「悪評アクション」を実行できる
1ラウンドに3回ある発掘フェイズでは、実は、移動・発掘以外にも追加のアクションを実行できます。それは「通常アクション」あるいは「悪評アクション」です!
「通常アクション」は、クリーンな活動です。いっせい公開時の評価基準を少し変える「宣伝」や、追加のボーナスカードを引く「研究」、所有している骨を勝利点に変換する「寄贈」があります。
問題は「悪評アクション」のほうで、その名の通り不正な活動に当たります!(ゲームのテーマになった時代を表していますね)
自分の隣のマスから骨を強奪する「盗み」や、地面を吹っ飛ばしてランダムに骨を獲得する「ダイナマイト」などがあります!(笑)
悪評アクションには悪評トークンを!
「悪評アクション」を実行したプレイヤーは、その都度、袋から「悪評トークン」を引きます。悪評トークンには、1~3の数値が描かれています。実は、この要素が「グレートダイナソーラッシュ」に面白い味付けをしています!
ゲーム終了時、悪評トークンの数値がもっとも多かったプレイヤーは、合計点がマイナス点になります。しかし、最多でないプレイヤーはプラスの勝利点として計上されます!
つまり、悪評もまた名声なのです!(笑)
最後に笑えれば、途中でちょっとあくどいことをやったとしても構いません!(時代背景をうまく使ったシステムですね)
もちろん、ゲームのあいだはほかのプレイヤーの悪評ポイントは分かりません。「ちょっと悪いことをするのはむしろプラスでは?」という誘惑に負けて、ダイナマイトを使ったりします(笑)
組み立てフェイズはついたての裏側で
発掘フェイズが3回終わったら、全員、ついたての裏側で恐竜を組み立てます!「グレートダイナソーラッシュ」のもっともワクワクするポイントですね!
登場する骨は全部で5色あり、それぞれ使用できる場所が限られています。例えば、緑色の骨は「胴体」と「頭」に使えます。赤色は「四肢」のみ、黄色は「尻尾」と「首」といった具合です。
完成した恐竜の評価は、以下の5項目で順位付けされ、勝利点が与えられます。
大きさ | 「じょ骨」(胴体)の数 |
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高さ | 「大きいほうの四肢の骨」+「首の骨」 |
長さ | 「尻尾の骨」+「背骨」 |
獰猛さ | 「小さいほうの四肢の骨」+「頭の骨」 |
ユニークさ | 「ユニークボーン」の数 |
重要なのは、組み立てフェイズが始まるまでは、全員の持っている骨は公開情報だということです!
つまり「あの人は緑色の骨を集めていたから、大きさ狙いか?」「あの人、黄色の骨を首と尻尾のどっちに使う気だ?」といったソワソワ感を味わえます。
加えて、ボーナスカードの追加点もあるため、なかなかワイワイと楽しいゲームです!(ちなみにボーナスカードは、部位の骨が完全に一致していないと達成できません)
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。日本語版の出ていない作品ですが、遊ばれている人はちょいちょいいます。やはり「男の子に刺さる」というのが共通の感想のようです(笑)
グレートダイナソーラッシュ
— ハルバラド (@halbarad_bg) May 5, 2017
いろんな骨を発掘して恐竜標本をでっち上げるw
構造さえ守れば自由に組めるので たのしい!
カードのボーナスとか 得点基準の上げ下げとか 悩ましいポイントもあって おもしろい!
1時間ぐらいで遊べるので これはオススメ!#ボドバラド2017 pic.twitter.com/tuovnE9sZU
【グレートダイナソーラッシュ】3人戦。化石発掘組立(捏造w)ゲーム。一昨日遊んで楽しかったので再登場。ルールの不明瞭な点が幾つかあったので原文を読むと大事な事が抜けてた^_^;結果後半になれば成るほど大きな恐竜の化石が作れてより楽しい展開に♪これ男の子好きだわ(^^)面白いです! pic.twitter.com/691p8mlBNP
— くらさん (@kurasan1423) April 30, 2017
グレートダイナソーラッシュ!
— BOARDGAME Lab!DDT/大阪中津のボードゲームショップ (@BOARDGAME_Lab) March 20, 2017
ちむの考えた最強の恐竜!ヾ(*´∀`*)ノ恐竜作るのたーのしー!♡#ボドラボ で遊べます! pic.twitter.com/aD7GJEomLQ
感想
ファミリー向けの楽しいゲームです!テーマが刺さる人はぜひ遊んでみて欲しいです!
「苦しい」「ツライ」という要素がほとんどなく、豪快に悪さをして、好き勝手に恐竜を作れるので、ライトな気持ちで楽しめます。
「悪評トークン」のどんでん返しシステムからも分かるとおり、得点の調整はわりと雑です。そういうゲームだと思って遊んでください(笑)
個人的には「化石戦争」という実際の時代をテーマにしている点も興味深かったです。Wikipediaによると、エドワード・ドリンカー・コープとオスニエル・チャールズ・マーシュという2名が、この時代を代表する学者のようです。
両学者はゲームにもちゃんと登場しています。彼らの物語を読むと、いっそう「グレートダイナソーラッシュ」に愛着がわいてきました。
購入できるお店は?
「グレート・ダイナソー・ラッシュ」(The Great Dinosaur Rush)は、Amazonで購入できます。
ただ、並行輸入品なので高いですね…。駿河屋に中古が流れるのを気長に待ったほうがいいかも?
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