評価
★ ★ ★ ★ ★
基本情報
人数 | 2~5人 |
---|---|
時間 | 30~45分 |
言語依存 | なし |
デザイナー | Rüdiger Dorn |
アートワーク | Antje Stephan Claus Stephan |
版元 / 販売元 | alea Ravensburger Spieleverlag GmbH |
BGGのページはこちら |
テーマ
「ベガス」は、ラスベガスのカジノをテーマにしたダイスゲームです。プレイヤーたちは、ギャンブルで大金を稼いでいきます。
プレイヤーたちに用意されているのは6つのカジノテーブルです。どこの席に着き、どのタイミングで賭けるのか……?
機運を見抜くキレの良さと、ときにはリスクを取る度胸、そして何より幸運が求められます。
何十万、何百万ドルといった大金が動きます。ゲーム終了までに、もっとも多くの札束を握っていた人こそ勝者です!
※この記事で紹介するのは「ベガス-ロイヤル」の「基本ゲーム」の内容です。パッケージ違いの旧版から少しルールが調整されています。
ルールの概要
プレイヤーは、ゲーム開始時に、7つの通常ダイスとひとつの特殊ダイス「Biggy」、そして2枚のチップを受け取ります。
ゲームは3ラウンドに渡り、2ラウンド目、3ラウンド目の開始時にもチップが2枚ずつ追加されます。
ダイスの数は、ラウンドが変わっても増えたり減ったりしません。
テーブル中央に置かれたメインボードには、そのラウンドで獲得できる賞金が並びます。
カジノテーブルには1~6の数字が割り振られてあり、それぞれに2枚の賞金カードが配られます。賞金カードには5万ドル、10万ドルといった金額が描かれています。
各テーブルで1位を取った人は大きい金額、2位の人は小さいほうの賞金カードを獲得できるのです。
順位は「そのテーブルにどれだけのダイスを賭けたか」で判定されます。(詳しくは後述します)
ダイスを振ってテーブルを決める
手番になったら、ボード中央にあるダイストレイに、手元のダイスをすべて振ります。そして、出目ごとに「1の出目がいくつ」「2の出目がいくつ」とグループ分けします。
それぞれのグループの数を見て、出目のなかからひとつ数字を選びます。選択した面のダイスを、すべて対応するテーブルにセットします。
基本的には、ラウンド終了時までに、各テーブルにセットしているダイスの数を競い合うのがルールの軸です。
例えば、1のテーブルには1の出目のダイス、2のテーブルには2の目のダイスが集まります。
このため、単純に考えれば1のテーブルの賞金を手に入れたいなら、たくさん1の目を出す必要があるのです。
ちなみに、特殊ダイス「Biggy」は通常ダイス2つ分として扱います。セットの仕方は、ほかのダイスと変わりません。
選んだ目のダイスをすべてセットしたら、手番を交代します。中央のトレイから残りのダイスを取り除き、次のプレイヤーが手持ちのダイスを振ります。
全員がダイスをすべて使うと1ラウンドが終わり、賞金の獲得者が決まります。
ダイスの数が同じ場合は無効になる
カジノテーブルにもっとも多くのダイスをセットするのが基本の動きですが、同率順位のプレイヤーが複数人いた場合、なんと、その結果は無効になります。
同数による「無効」が起きると、賞金の獲得権は次に多くのダイスを置いているプレイヤーに移ります。
このため、ときにはダイスを1つしか置いていないプレイヤーが、漁夫の利を得ることもあります。
「だれがどのテーブルを狙っているのか」「自分がこのテーブルに参加すると誰の脅威になるのか」を考えながらダイスを配置していくことが重要です!
考えなしに一度にたくさんのダイスを使ったり、引き際を見極めずに1位に固執してしまうと、賞金をかすめ取られかねません。
とはいえ、結局はダイスの目がすべてを決めます。チャンスを逃すような臆病なプレイもやめるべきでしょう。
チップ1枚で手番をパスできる
ゲーム開始時にプレイヤーに配られているチップを1枚使うと、ダイスを振ったあとに、セットをせず、手番を交代できます。
希望の目が出なかったことを帳消しにするだけでなく、次の手番まで様子見できることが、このパスの大きな利点です。
ベガスでは、ゲームが進むにつれて盤面の状況が大きく変わります。後半まで使えるダイスを温存できれば、少ないダイスで2位を狙えるかもしれません。
チップはゲーム開始時に配られるほか、2、3ラウンドの初めにも2枚ずつ追加されます。ゲーム終了時にチップが残っている場合は、1枚1万ドルとして賞金に加算されます。
ベガス・ロイヤルには拡張ボードがついている
ベガスはもともと2012年に発売された作品ですが、2019年に豪華版の「ベガス・ロイヤル」になって復刻しました。
「ベガス・ロイヤル」には、記事で紹介したゲームのほかに、カジノのテーブルに能力を追加する16種類の拡張ボードが入っています。
追加される特殊効果には「ダイスを新たに振って、出目のテーブルに追加する」「ダイスを5個セットすると10万ドルがもらえる」などの尖ったものがあり、かなりゲームの風味を変えています。
しかも、一度のプレイですべてのボードを使うわけではないので、さまざまなバリエーションのベガスを遊べます。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。ダイスを使った名作で、ルールも多くない、それほど時間もかからないということで、ゲーマー・非ゲーマー問わず好まれる作品です。
ただ、ベガス・ロイヤルの追加ボードについては評価が割れているようです。最後のツイートは従来の「ベガス」についての投稿で、ルールが分かりやすいからか、お子さんたちと遊ばれています。
【ラスベガス:ロイヤル】
— ズタズタ (@zutazuta777) 2019年6月29日
20周年版で大幅に刷新された追加ルール付き(元のルールでも遊べる)
私は元のはユーロ過ぎてそんなに好きじゃないけど、追加ルールは特殊効果アリ、パス権アリで、私は面白いと思った
が、多分コレ、元のゲームを好きな人ほど新版追加部分は嫌いなんじゃいかなと思った pic.twitter.com/z6wSLrxoat
「ラスベガス ロイヤル」
— HAL(正体隠匿ゲームLOVE) (@HAL8811) 2019年6月24日
ベガスの各出目カジノに特殊効果が加わって、ダイスをそのカジノに置くと効果発動
駆け引きが増したというよりパーティ感が増した pic.twitter.com/IooKl0KtpK
【ベガス】
— ンヌ (@nnucatan) 2017年11月15日
うちは21時就寝が目標!でも宿題やお手伝い等で、そううまくはいかん。で、用事が済んだら寝さすんやけど、その時間帯に嫁さんがお風呂に行ったらビッ~グチャ~ンスw♪鉄火場の如く布団の上にボドゲが広がり、ヒソヒソ声で遊ぶ♪これ、当然いつもより楽しいwww#ンヌj #ボ育て pic.twitter.com/0omeoNt8NA
感想
傑作だと思います。非常にシンプルなんですが、とても楽しいボードゲームです。別にロイヤルの拡張ボードがなくても繰り返し遊べます。
ダイスゲームなのでもちろん運の要素は強いですが「バッティングすると無効」というルールがすさまじいジレンマを生んでいます。
一度にたくさん置ければほかのプレイヤーへのけん制になりますが、一方で、次の手番から使えるダイスの数が減ってしまいます。こんな簡単なシステムがゲームを盛り上げます。
テキストてんこもりのコンボゲーよりも、少し古めの安定したルールが好みという人に、とくにおすすめの作品です。
駿河屋で購入する
ゲーム・古本・DVD・CD・トレカ・ボードゲームなどのサブカルやホビーを専門に扱っている通販サイトの駿河屋なら、定価よりも安くアナログゲームを買えること多いです。
「ベガス・ロイヤル」 の商品ページはこちら
駿河屋通販では、いまでは絶版になっていて購入できない中古品や、海外から直輸入された新作も扱っています。ボードゲームに興味がある人は、一度覗いてみると良いでしょう。
新作ボードゲーム|注目ランキング
「ネメシス」は、エイリアンの侵入した宇宙船を舞台にした、半協力型のボードゲームです。SFパニックホラーの傑作映画「エイリアン」シリーズの世界観をそっくりそのままボードゲームに再現した作品ともいえます。
「アルナックの失われた遺跡」は、無人島を探検して、未知の遺跡の謎を探るボードゲームです。
「バロニィ」は「宝石の煌き」でおなじみのマーク・アンドレ氏が手掛けた傑作陣取りゲームです。「バロニィ:スペシャルボックス」には、拡張セットの「ソーサリー」が同梱されています。
「アルマ・マータ」は、初期ルネサンスの大学の振興をテーマにしたボードゲームです。「コインブラ」や「ロレンツォ・イル・マニーフィコ」で知られるデザイナーチームの新作です!
「アンマッチド:バトル・オブ・レジェンド」は、さまざまな物語のヒーローがミニチュアになって登場し、決闘する、異種格闘技的なボードゲームです。基本的には2人用のゲームで、互いに1人ずつのヒーローを担当します。
「サンクトゥム」は、モンスターを倒しながらキャラクターを強化し、デーモン・ロードを討伐することを目指す「ハック&スラッシュ系」のボードゲームです。
「リネイチャー」は、汚染された渓谷を自然あふれる状態に復元することをテーマにした、陣取りタイプのボードゲームです。クラマー&キースリングの新作!
「ラストオーロラ ~希望の船を追って~」は、気候変動で極寒になった終末世界を舞台にしたボードゲームです。新たなサバイバー(生存者)を獲得し、チームを強化していきながら、デッドレースを繰り広げます!
「アローン」は、暗闇のなかを探索するプレイヤー1人と、脅威となって襲い掛かる他プレイヤーに分かれて遊ぶ、非対称性のSFサバイバルホラーゲームです。
「チャーターストーン」は、全12回のキャンペーンゲームを通してワーカープレイスメントゲームをつくっていくレガシータイプのボードゲームです。ゲームを繰り返し、開拓が進むにつれて、行ける場所が増え、実行できるアクションが充実していきます。
「マリポーサ」は、蝶の「渡り」をテーマにしたボードゲームです。ゲームデザイナーは「ウイングスパン」で様々な賞を総なめにしたエリザベス・ハーグレーブ氏。美しいアートワークと、テーマに沿ったゲーム性が魅力です。