基本情報
人数 | 3~5人 |
---|---|
時間 | 40分 |
言語依存 | なし |
対象年齢 | 8歳以上 |
デザイナー | Jérémy Pinget |
アートワーク | Sylvain Aublin |
版元 / 販売元 | Blue Orange 株式会社アークライト |
BGGのページはこちら |
テーマ
パピー・ウィンチェスターは、大富豪の遺産分割をテーマにした、競り系のボードゲームです。
ゲームは、パピー・ウィンチェスターという富豪が亡くなったところから始まります。ウィンチェスター氏は詐欺で財を成した人物で、財産の全貌を知っている者はだれもいませんでした。
ただ、彼は自分の富が家族に残されることだけを強く望んでいました。
プレイヤーたちは故人の親族として遺産相続の対象になっています。
相続するのは、牧場、森林、鉱山などが含まれている広大な土地です。土地には鉄道が走っており、また、川を下る船もあります。今後の人生を豊かにしてくれるのは間違いありません!
ただし、すべてを自分ひとりが相続できるわけではありません。有益な土地は、ほかの親族も欲しがっています。遺産は、結局のところ、分配されるのです…。
希望する土地を手に入れるためには、どうすれば良いのでしょう? そう、簡単です。お金で解決すればいいのです。
ルールの概要
パピー・ウィンチェスターは、とてもオーソドックスなオークションゲームです。
ゲームのメインボードは19の区画に分けられており、ラウンドごとに、ランダムに選ばれた1つの区画が競りの対象になります。
手番プレイヤーから順番に1,000ドル単位で入札額を宣言していき、パスを選んだプレイヤーはオークションから抜けます。最終的に残った1人が落札額を支払い、土地の相続人になります。
19番目の区画の相続人が決まった段階でゲームは終了し、ゲーム終了時にもっとも多額のお金を持っているプレイヤーが勝利します。
競りでお金を使うと財産が減るように思えますが、公開されている「目的カード」や、秘密裡に持っている「隠れた目的カード」、あるいは列車や船の移動によりもたらされる収入があるため、積極的に土地を競り落とすほうがゲームに有利になります。
(ゲーム終了時、相続した土地がもっとも多いとボーナスもあります)
競りに使ったお金は他プレイヤーに配られる
パピー・ウィンチェスターの競りの特徴的なところは、競りに使われたお金(落札時に支払ったお金)がほかのプレイヤーたちに分配されることです。
例えば、4人プレイのときに、自分がある区画を6,000ドルで競り落としたとしましょう。すると、自分以外の残りの3人は、支払われたお金を2,000ドルずつ受け取ります。
つまり、自分が支払った分だけ、ほかのプレイヤーは豊かになります。
ルール上、自分の所持金は隠しておくことになっていますが、ゲームで使用される総額は変わらないため、所持金が多いのか少ないのか、肌感覚で分かりやすい仕組みになっています。
ちなみに、落札額がプレイヤー数で割り切れない場合、余りのお金は、いったんメインボード上にストックされます。
ゲーム中に1回だけ「決闘」を申し込める
各プレイヤーは、ゲーム開始時に「決闘チップ」を受け取っており、ゲーム中に1度だけ、競りの最中に決闘を申し込めます。
決闘の条件は、競りの相手が残り1人だけであること、です。「決闘」には、競りを強制的に終了させる効力があります。
パピー・ウィンチェスターには、2枚1組の「決闘カード」が入っています。片方は勝利、もう一方は敗北のカードです。
決闘に参加するプレイヤーは、2枚の決闘カードのうち1枚を選び、公開します。勝利のカードを引いたプレイヤーは、そのタイミングまで値付けされていた金額を支払い、土地を獲得します。
「鉱山」と「牧場」は土地の価値が分からない
パピー・ウィンチェスターの競りを楽しくさせるのは「鉱山」と「牧場」の要素です。
この2種類の区画は、故人の財産のなかでも特に魅力的とされています。どちらも収益をもたらす施設なので、相続後にプレイヤーに利益(追加のお金の供給)を与えます。
が、実は手に入れるまで価値が分かりません。
「鉱山」はメインボード上に3ヶ所あり、「牧場」は1ヶ所だけあります。ただし、どちらも価値が0ドル、3,000ドル、5,000ドルのなかからランダムで決められています。(ゲーム開始時に裏向きのカードでセットされます)
「ウィンチェスター氏は、この鉱山で何か掘っていたらしい」「牧場が利益を上げていたらしい」という、何ともふわっとした情報で競りに挑むことになります(笑)
夢を買う、的な感じがあって、ゲームを愉快にしてくれます。
土地ごとに特殊トークンが置かれている
土地ごとに特殊トークンが設置されているのも、重要なポイントです。特殊トークンには、以下の3種類があり、セッティングの段階で公開されています。
- 移動 ⇒ ボートか汽車を動かす。移動先の土地の所有者は銀行から追加のお金を受け取る。
- サロン ⇒ ボード上にストックされていたお金を回収する。
- 噂 ⇒ 好きなカードをこっそりと確認できる(鉱山、牧場、他プレイヤーの隠された目的)
特殊トークンは、土地を相続したプレイヤーが獲得でき、ゲーム中に使用できます。(使っても使わなくても良いです)
セッティング時に公開さる目的カードのなかには「すべての種類のトークンを所有する」や「同種のトークンを4枚所有する」などがあるので、達成のために我慢しておくことも重要です。
また、自分だけが持っている秘密の目的カードに「〇〇トークン1枚につき3,000ドル」のようなものがある場合もあります。
ある種のトークンの使用をこらえているプレイヤーがいると、もしかすると、その人には隠された目的があるのかもしれません(笑)
公式のプロモーション動画(英語)
版元のBlue Orange社のプロモーション動画を載せておきます。英語の動画ですが、なんとなくゲームのイメージをつかめるかと思います。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。完全日本語版の発売直後なので、まだ国内で遊んでいる人は少ないですね。
立体的な汽車と船のコマが良い味を出しています!
パピーウィンチェスター 〇
— カヤ (@kaya5678) February 21, 2020
45分ほどのお手軽競りゲー。競りゲーは苦手だけど、これは落札金額を皆に均等に配るタイプなので、けっこう好きw
ムリに落札せずとも、もらったお金でけっこう暮らしていけたりするので良い。ガンガン落札した人とそんなに差がなかったので意外とバランス良し? pic.twitter.com/BUwUAxcIAA
「Pappy Winchester」を初プレイ。船と汽車が可愛い!ブルーオレンジ社のボードゲームは安定して面白いなぁ。本当にシンプルな競りによって土地を獲得して、ボーナスなとでお金を稼ぐのが目的。小学生でも楽しめる競りゲーム。そこまでヒリヒリしない競りっていいですね。 pic.twitter.com/RBvCgoee6l
— 阿曽山大噴火 (@asozan_daifunka) March 4, 2020
Pappy Winchester, a fun little bidding, set collection game from @BlueOrangeGames. I had a great time playing it with the fam and while the train and river boat builds aren’t a necessity, I appreciate how they tie the artwork together! #boardgames #boardgaming pic.twitter.com/e9Odh6N8y2
— Imagine All The Meeple (@ImagineTheMeep) March 26, 2020
購入できるお店は?
「パピー・ウィンチェスター 完全日本語版」は、Amazon、または、駿河屋で購入できます。
コメントする