評価
★ ★ ★ ★ ☆
基本情報
人数 | 3~4人 |
---|---|
時間 | 45~60分 |
言語依存 | なし |
対象年齢 | 10歳以上 |
デザイナー | 沢田大樹 |
アートワーク | 橋口貴志 |
版元 / 販売元 | B2Fgames New Games Order |
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テーマ
スクエアオンセールは、土地の入札+高層ビルの建設をテーマにした、競りと陣取りのボードゲームです。
プレイヤーたちの前には、近い将来に地価が高騰するであろう5×5マスのスクエア型の土地があります。
初めは何も建っていない、まっさらな土地ですが、ゲームを通してだんだんとビルの建設が進みます。
ビルの建設権利は「競売」によって決まります。
土地は一斉に開発されていくため、さまざまな場所で同時多発的に競売が起きます。タイミングよく資金を投下し、ほかのプレイヤーを出し抜きましょう。
ゲーム終了時、高層ビルが立ち並ぶなか、より多くの(そしてより価値の高い)ビルを所有している人が勝者です。
ルールの概要
スクエアオンセールでは、5×5マスの布製のボードを使います。(オシャレ!)
5×5マスのうち、真ん中の黒い9マスは「中央」、上下左右の3マスずつを「辺」、四隅を「角」と呼びます。
1つ1つのマスの価値は同じですが、どの地区にあるのかによって、適用されるルールが変わります(後述)。
ゲーム開始時にプレイヤーが受け取るのは、20個のビル駒と、20金分の紙幣駒です。
紙幣駒を使って土地を競り落とし、ビル駒を配置していくのが基本の流れです。
それぞれのプレイヤーが手番でできることは「入札(値付け)」か「パス」です。
1つのマスを選んで入札する
プレイヤーが手番でできることの1つ目は「入札(値付け)」です。5×5マスの土地から1つを選び、紙幣駒を置いて価格を付けます。
入札が済んだら、自分の紙幣駒の上にカウントダウンマーカーを置きます。カウントダウンマーカーの両面には「1」と「2」の点が描かれており、基本的には「2」の面を上にして置きます。
再び自分の手番が回ってきたときには、カウントダウンマーカーをひっくり返って「1」の面になります。
さらに次の手番がくれば「1」のマーカーは取り除かれ、ビル駒を置けるようになります。
ちなみに、すでに誰かのビルが建っているマスも入札できます。その場合、落札後には、自分のビル駒を相手のものに乗せて配置します。
複数の駒でビルが形成されている場合、一番上に置いているプレイヤーがビルの所有者です。
ほかのプレイヤーの入札を上書きできる
「入札」では、ほかのプレイヤーがカウントダウンを進めているマスも選択できます。
相手よりも高い金額の紙幣駒を配置し、相手の資金を取り下げます。
この場合、相手プレイヤーに乗っていたカウントダウンマーカーは、更新した自分の紙幣駒に引き継がれます。
つまり、カウントダウンが「1」まで進んでいるのであれば、次の自分の手番には落札です!(おいしい!)
このように、同時多発的に、競りが進行していくのが「スクエアオンセール」の軸です。カウントダウンが引き継がれるため、同じタイミングで別々のマスを落札することもあります。
自分のビル駒ではさむと「オセロ」になる
落札して自分のビル駒を置いたタイミングで、ボード上のほかのビル駒を確認します。落札した場所から、縦・横・ななめの8方向に、自分の所有しているビル(自分の駒が一番上にあるビル)があれば、あいだのマスにもビル駒を置けます。
ようするに「オセロ」ですね。
タイミング良く落札すれば、ずらずら~っと自分の色にボードを染めることができます。盤面はダイナミックに変化して、とても爽快なシステムです。
逆に、相手のオセロを阻止するために、多少の無理をしてでも競売に挑むこともあります。
資金返還のタイミングはマスによって違う
落札時に支払ったお金は、メインボード上に残りますが、どのタイミングでプレイヤーの手元に返ってくるのかは、マスの位置によって変わります。
前述した「中央」「辺」「角」の区別を思い出してください。
中央 | 手番開始時に、それぞれのマスから1金返還される |
辺 | 「パス」を実行すると、それぞれのマスから1金返還される |
角 | ゲーム終了時まで返還されない |
中央の9マスに使用したお金は、毎手番開始時に戻ってきますが、辺に置いた資金を回収するには「パス」をする必要があります。
また、角に置いたお金は、ゲーム終了時まで返ってきません。「オセロ」の要領を考えると四隅はとても強力な場所ですが、角に大量資金を投入してしまうと、以降の戦いが厳しくなります。
ちなみに、各プレイヤーの所持金はゲーム開始時に配られた20金がMAXです。どの地域にどのくらい投資して、いつ回収するか。時間と空間のコンビネーションが見事で、独特です。
所有しているビルの価値で勝者が決まる
誰かがビル駒を使い切ってしまうか、5×5マスのすべてにビル駒が置かれる、あるいは、全員が2回続けてパスをすると、ゲーム終了です。(連続パスの規制はゲームの停滞を防ぐためのものなので、あまり気にしなくて大丈夫です)
所有している、つまり、自分の駒が一番上にあるビルの高さの合計が勝利点です。
スクエアオンセールはビルを建設していくゲームなので、終了時に手元に残っているビル駒は、マイナス点になります。
また、ゲーム序盤にボード上に出現する「宝石」も1つ1点になります。「宝石」は、マスに初めてビルを建てた人が獲得できるボーナス点です。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。タイミングを見計らってコンボを狙う系なので、ゲーム好きの人から評判が良いようです。
スクエアオンセール、やっとプレイできました。かわいいパッケージに反してゴリゴリなゲーム。札束で殴り合うのが楽しかったです。 pic.twitter.com/rxyYryb5LT
— ミヤザキユウ | ボードゲームデザイナー (@zakimiyayu) August 17, 2019
うーん!
— シヴ (@sivudora) July 18, 2019
やはりスクエアオンセールは名作だなぁ!
ポチてよかた!
このコンポで濃密なゲームだとは誰も思うまい pic.twitter.com/qVeOLY49Gf
スクエアオンセール
— ats (@ats0101) June 29, 2019
ざっくり言うと複数同時競り+オセロ。
各マスに金を積んでの同時競り進行。競り落としたマスにはコマを乗せてそこのスタックの所有者に。オセロ的に他プレイヤーのスタックを挟んでたらそこにも乗せられる。終了時は所有スタックの高さがそのまま得点。
負けたけどこれは面白い! pic.twitter.com/PV9COlj9pS
感想
スクエアオンセールは、ゲームの情報がすべてオープンになっている、いわゆる完全情報ゲームです。運の要素はいっさいありません。
とはいえ「どこにどれくらい張るのか?」はプレイヤーの裁量で変わるので、最適解を探していくゲーム展開にはなりません。
「イイとこ狙いますね!」「そこは渡せない!」ってめちゃくちゃ言ってしまいます。そして張りすぎて後悔します。とても面白いです(笑)
ただ、波及(オセロ)によるコンボを狙っていくゲームなので「基盤を作るのが出遅れてしまうと、かなり不利になる」という一面もあります。ゲーム初心者や初対面の人と遊ぶのには向いていないです。
ちなみに、スクエアオンセールは、ドイツの「ヒッポダイス賞」を2005年に受賞しています。
当初、賞の応募規定をすり抜けるために99部だけ頒布されていましたが、2019年春に版元のニューゲームズオーダーより製品版として発売されました。めでたいです。
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