評価
★ ★ ★ ★ ☆
基本情報
人数 | 2~7人 |
---|---|
時間 | 6時間以上 |
言語依存 | なし |
対象年齢 | 12歳以上 |
デザイナー | Allan B. Calhamer |
アートワーク | Blake Beasley Hugh Bredin ほか |
版元 / 販売元 | The Avalon Hill Game Wizards of the Coast ほか |
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ゲームの概要
国家に友人はいない。あるのは国益だけだ。
シャルル・ド・ゴール
ディプロマシーは、第一次世界大戦をテーマにした、戦争系のボードゲームです。各プレイヤーは、1つの国家を担当し、外交を駆使して、世界大戦を勝ち抜けることを目指します。
戦争がテーマですが、タイトルのDiplomacy(外交)が示すように、ゲームシステムの根幹は「交渉」です。
大戦を生き抜くにはほかのプレイヤーの助力が必要不可欠なため「助けを得るために、どうやって説得するか?」「どんな見返りを約束するか?」と考えて交渉します。
そして「どのタイミングで相手を裏切るか?」という非情さも求められます。
ディプロマシーのゲーム中には、偶然の出来事は起こりません。ダイスやカードをいっさい使わないため、すべてがプレイヤーの思惑に由来します。
(※お察しのとおり「友情破壊ゲーム」として親しまれているボードゲームです)
7つの国家のうち1つを担当する
ディプロマシーで、プレイヤーが担当する国家は、イギリス・ドイツ・ロシア・オスマン帝国・オーストリアハンガリー・イタリア・フランスの7カ国のいずれかです。
メインボードは当時(1901年)の世界地図を表しているため、まだオスマン帝国(オスマン・トルコ)の名称があります。
当然、国ごとに地理的な優位・不利があります。また、ゲーム開始時の軍事力についても、以下のようなかたよりがあります。
拠点 | |||
---|---|---|---|
イギリス | |||
ドイツ | |||
ロシア | |||
オスマン帝国 | |||
オーストリア・ハンガリー | |||
イタリア | |||
フランス |
例えば、ロシアは軍事ユニットの数が多いし、イギリスは海で囲われている有利性があります。
しかし、先ほど述べたように、このゲームを単独で戦い抜くことは不可能です。
脅威となる国があるのであれば、ほかのプレイヤーは連合国となって対抗するでしょう。(反対に、大国の腰ぎんちゃくとなって勢力を伸ばすこともできます)
ちなみに、どの国を担当するかは、ゲーム開始時にくじ引きなどでランダムに決めます。このくじ引きはディプロマシーの唯一のランダム要素です。
また、7人より少ない人数で遊ぶ場合は、以下のように担当する国家を調整します。
- 6人プレイ ⇒ イタリアが中立国となる
- 5人プレイ ⇒ イタリアとドイツが中立国となる
- 4人プレイ ⇒ イギリス、オーストリア&フランス、ドイツ&トルコ、イタリア&ロシアを担当する
3人以下で遊ぶルールもあります。ただ、ゲームの醍醐味である外交があまり意味をなさないので、おすすめしません。(振り分けも複雑なので割愛します)
1ターン(半年間)の行動を命令文に書いて決める
ディプロマシーでは、1ターンの行動を全員が命令文に秘密裡に記し、進行役のゲームマスターが順番に公開していきます。
命令文を書く用紙は別途用意しても良いですし、ただのメモ用紙や付箋でも構いません。
処理されたアクションの順番に意味はなく、1ターンの行動がすべて同時に起こったものとして扱います。
(ゲームマスターという立場のプレイヤーは、進行をスムーズにするために置いているだけです)
命令文には、所有する軍事ユニットをどのように動かすのかを簡単に記します。
軍事ユニットの取れる行動は、以下の4点です。
- 維持 (Hold)
- 移動 (Move)
- 支援 (Support)
- 輸送 (Convoy)
軍事ユニットのうち、陸軍(Army)は「A」として記し、海軍(fleet)は「F」とすることが一般的です。
例えば、パリにいる陸軍を隣マスのブルゴーニュに移動させる場合は「A Par-Bur」のように書きます。
ただし、全員が共通認識を持っているならば、書式は自由に決めても大丈夫です。
ちなみに、実行できない命令は無効になります。
ターンの開始時に外交時間がある
ディプロマシーでは、ターンの開始時に15分間の外交時間が設けられます。
外交時間内であれば、すべてのプレイヤーは、自由に相手をつかまえて、交渉を持ち掛けることが可能です。
ディプロマシーの交渉は、部屋の片隅を使ったり、別室に移動したりしておこなう、密談です。
外交の結果をどのように扱うかは、当事者の自由です。すべてのプレイヤーに公開して牽制に使ったり、書面に残して証拠とすることも可能です。
ただし、すべての約束は裏切られる可能性を常に秘めています。
プレイヤーは、必ずしも外交上の約束を守る必要はありません。何らかの取り決めをしていたとしても、自分の利益を追うために裏切ることも可能です。
ゲームの終了条件
ディプロマシーは、1人のプレイヤーが拠点を18ヶ所確保すると終了します。そのプレイヤーの勝利です。
ただし、ゲーム開始時に所有している拠点の数は3~4つだけです。どの国にも属していない拠点が12ありますが、仮にそのすべて抑えたとしても勝利条件には届かないので、必ずだれかに国に戦争をしかける必要があります。
また、プレイ時間を調整するために、ゲームを始める前に「〇ターンで終了し、その時点の拠点の数が多い人の勝ち」と決めておくショートゲームも用意されています。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。長時間にわたるゲームなので、良い意味でも悪い意味でも記憶に残る人が多いようです。
本日のASOBAKOさん記録②
— かるた (@cartaletter) January 8, 2020
山Pさんにインストしていただいた第一次世界大戦が舞台のディプロマシー。今まで遊んだボドゲで一番好きかも。
私はイギリス軍でしたが、フランス軍宜しくしれっとチクチク引っ掻き回してたらおっくんさんの逆鱗に触れて後半ボコボコにされました😆
これ本当に楽しかった! pic.twitter.com/RLoEbup8q9
船橋でのボードゲーム会でディプロマシーを久々にやってきました〜
— kenjin (@kenjin0318) January 12, 2020
ロシアでやってボロ負けでしたが😅、感想戦含め楽しめた一日でした! pic.twitter.com/ydq4Xu2zCL
ディプロマシーのイベントに参加。マスターさん、参加者の皆さん、お疲れ様でした。感想「嘘つきが大嫌いな自分には性格的にキツかった。リアル人間関係と盤面上、非常に厳しい戦いを強いられた印象。交渉自体は、最低限の事はした」 pic.twitter.com/5aoDBG3gty
— 悪態犬 (@inuihiziri) January 12, 2020
感想
13時に集まり、ルール説明に30分ほど、そのままずっと遊びましたが22時半を過ぎても終わらなかったので強制的に終了しました。
面白い・面白くない、とひとことで言うのは難しいゲームです。外交を通じて、人間力みたいなものを試されているような気になります。
どんなトーンで、どんな表情で話しかけるのか? 裏切るという選択肢を取れるのか? そして、自分を裏切った相手と再び交渉できるのか?
実は、遊んだのは1年以上も前なのですが、しっかりと記憶に残っており、まざまざと思い返せます。
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