評価
★ ★ ★ ★ ★
基本情報
人数 | 2人 |
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時間 | 5-10分 |
言語依存 | なし |
デザイナー | team SAIEN (賽苑) |
ゲームの概要
クメル(KHMER) は、2人用の読みあいがシビれるカードゲームです。日本のボードゲーム制作チーム「賽苑」が2010年に発表しました。
ゲームの軸は、変則的な「ブラックジャック」です。互いの手札の合計値を読みあい、タイミングを見計らって勝負を挑みます。
特定のテーマはありません。「Khmer」という単語を調べると、クメール族のことが出てきますが、このゲームのテーマではなさそうです。
プレイの流れ
クメルは、16枚のカードを使って遊ぶゲームです。内訳は、1~5までが2枚ずつ、6だけが6枚あります。
そのうち、1度のゲームで使うのは12枚です。6枚ずつカードを配り、互いの手札にします。残った4枚は使わないカードとして脇に避けます。
手番では、以下の4つのアクションのうち1つを実行します。
- 手札のカードを共通の場に出す
- 手札の6をゲームから取り除く
- 場の1番上のカードを引き取る
- ノックする (勝負を挑む)
ノックが実行されたタイミングで、自分のカードの合計値が「場の合計値以下」かつ「相手の合計値よりも高い」と勝利します。
トランプゲームのブラックジャックをイメージすると分かりやすいです。
ブラックジャックは「21」以下の数字で相手の手札よりも大きな数を作るゲームですが、クメルは上限の数がプレイによって変動します。
2手、3手と進むあいだに、自分と場の数を調整し、かつ、相手の手札を予測するのが肝です。
ちなみに、場から引き取ったカードは公開情報になってしまい、しかも再プレイできません。見落としがちですが重要なルールなので注意しましょう。
6ポイント先取マッチがおすすめ
クメルは、追加ルールとして記載されている6ポイント先取マッチがおすすめです。1ゲームに勝利すると2ポイント獲得、先に3ゲーム勝つのが目的になります。
ただ、アクションとして「Fold (降参)」が追加されます。降参でゲームが終わった場合、勝者が受け取るのは1ポイントだけです。
クメルは1ゲームでも読みあいを楽しめますが、ポイント制を導入することで、勝負を降りる駆け引きが生まれます。
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。カードゲームなのでプレイ内容は伝わりづらいですが、オシャレなデザインが写真に映えます。
現在のファミーリエ
— ファミーリエ (@familie_kaiduka) 2019年4月7日
お洒落な2人用ゲーム「KHMER(クメル)」が遊ばれてます。 pic.twitter.com/XANdUXrVgG
今日やったボードゲーム。KHMER 。
— ꧁よすず꧂ (@HechoBoard_YSZ) 2016年11月4日
これも2人用ゲーム。同人作品ながら、非常に良いコンポーネント。スッキリとしたゲームデザイン。秀逸だった。
欲しい2人用ボドゲが増えていくー! pic.twitter.com/NpEqunUTIT
KHMER(クメル)なう。ルール今覚えました。
— 天岩庵🍒ボードゲーム喫茶 (@tengan_an) 2018年2月19日
なんだこのオシャレでガチな2人用ゲームは。。。 pic.twitter.com/zIMRIskIDL
「エレメンツ」としてリメイクされた
あまり有名ではないですが、クメルはドイツのペガサスシュピーレから「Elements」としてリメイクされています。
そして、そのElementsを日本のアークライトが逆輸入して「エレメンツ 完全日本語版」として発売しているのが現在の状況です。
アートワーク | Dennis Lohausen |
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版元 / 販売元 | Pegasus Spiele アークライト Ediciones MasQueOca |
BGGのページはこちら |
クメルという商品名では、いまは流通していないようです。ただ、たまに中古品は見かけるので、プレミアがついているほどではありません。
クメルとエレメンツにルール上の違いはありませんが、エレメンツには勝利点を数えるための星形トークンが入っています。6ポイント先取マッチを遊びやすいです。
アークライトは商品名に「完全日本語版」と書いていますが、言語依存はないので海外版でも遊べます。違いは、ルールブックが日本語かどうかぐらいです。
エレメンツのアートワークは「キャメルアップ」や「アルルの丘」を手掛けたDennis Lohausenです。ユーロ感があり、パッと見では国産ゲームだと気が付かないでしょう。
感想
傑作だと思います。2人でボードゲームを遊ぶときは、だいたいいつもクメルを1~2セット楽しみます。
オシャレなカードも魅力の1つです。タロットタイプの縦長で、和紙のような厚紙で作られています。
サイズが特殊なのでスリーブに入れられない、汚れがつくとゲームに支障が出る、という心配はありますが、私はかれこれ5年ほど遊んでるので耐久性は問題なさそうです。
ちなみに、制作チームの賽苑はクメルを別方向にリメイクした「ガガリオ」というゲームを2016年に発表しています。
残念ながら遊んだことがないのでレビューは書けませんが、ガガリオではカード枚数が12枚に変更されているようです。
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