評価
★ ★ ★ ★ ☆
基本情報
人数 | 2~5人 |
---|---|
時間 | 90~120分 |
言語依存 | なし |
対象年齢 | 12歳以上 |
デザイナー | Alain Epron |
アートワーク | Konstantin Vohwinkel |
版元 / 販売元 | Quined Games ホビージャパン |
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テーマ
「バヌアツ」は、南国の住民になって”村おこし”ならぬ”国おこし”をするボードゲームです。
舞台は、オーストラリアの東に位置する「バヌアツ共和国」。グーグルマップで調べると、ココ(↓)です!
島!!
ストリートビューはこんな(↓)感じ!
美しすぎてずっと見ていられます。
さて、バヌアツ共和国は、83の諸島からなる島国です。観光業が経済の基盤になっています。ただ、いかんせん資源が乏しいので、あまり裕福ではありません。
「バヌアツ」のボードゲームでは、やってくる観光客を島に案内したり、難破船から財宝を回収したり、海に潜って魚を獲ったりしながら、国を繁栄させていきます。
疲れた現代人の心をわしづかみにする素晴らしいテーマです。
南国の青い海が描かれたボードが綺麗で、夏に遊ぶのにぴったりです。ウクレレで演奏されたハワイアンミュージックなどをかけながら遊ぶと良いです。
ルールの概要
「バヌアツ」は、基本的にはワーカープレイスメントのボードゲームです。
それぞれのプレイヤーに5人のワーカー(労働者というか住民?)が配られており「ヨットの移動」「宝を回収する」「魚を獲る」「観光客を呼び込む」「砂絵を描く」などの計9つのアクションに配置していきます。
当然、一定のルールがあるので、配置したアクションをすべて自由に実行できるわけではありません。
各プレイヤーの現在位置はヨット駒で表されており、海のタイル上では「釣り」や「宝の回収」、島タイル上では「観光客の呼び込み」や「砂絵」などを実行できます。
(砂絵は、バヌアツ共和国に実際にある民族文化です。ユネスコの無形文化遺産にも登録されているとか!)
島々を行き来しながら、全8ラウンドのあいだに、もっとも多く繁栄点(勝利点)を獲得したプレイヤーが勝者です。
配置したワーカー数が多いプレイヤーが優先権を得る
各ラウンドでは、スタートプレイヤーから順番にワーカーを置いていきます。ワーカーの数は5つで、ゲーム中の増減はありません。
アクションの種類は、以下の通りです。
- ヨットを動かす
- お店を建てる
- 魚を獲る
- 宝物を回収する
- 魚を売却する
- 名産品を輸出する
- 砂絵を描く
- 観光客を呼び込む
- 休息
「バヌアツ」では、ワーカーの配置ルールが独特で、計5つのワーカーを2・2・1に分けて配置していきます。
つまり、まずスタートプレイヤーから2つ配置し、時計回りに、ほかの人が続きます。全員が2つ置いたら、またスタートプレイヤーから2つずつ…と1周。最後に残りの1つを配置する流れです。
全員がワーカーを5つ置き終えたら、アクションを解決していきます。
各アクションは、もっとも多くワーカーを配置しているプレイヤーが優先して実行できます。
例えば、上記の例だと黄プレイヤーがアクションを実行しないと、2番手の紫プレイヤーは「ヨットの移動」を選べません。
アクションの実行タイミングがズレると、ラウンド中の”予定”に大きなひずみが生まれることもあります。お分かりのとおり、かなりガチガチで、ゲーマー向けの仕組みです(笑)
1つのアクションにどれだけワーカーを置いても、実行回数は1回です。ただし、優先権を得ることが大きなアドバンテージになるので、2つ、3つと積み上げていく戦略が生まれます。
ゲームが進むと行動範囲が広がる
バヌアツでは、ラウンドが進むにつれて新しい島と海域が現れます。
島と海は六角形のタイルに描かれており、スタートプレイヤーがラウンド開始時に2枚、配置します。8ラウンドが終わるころにはボード全体を行き来できるようになります。
遊ぶたびに違った盤面になる工夫で、どこにどんなタイルが現れるかによって戦略が変わります。リプレイ性がありますね。
ただ、配置ルールによってある程度の調整はされています。資源の偏りでゲームが壊れる心配はなさそうです。
ラウンド開始時に人物タイルを選ぶ
後出しの説明になってしまいましたが、各ラウンドの開始時には「お助けキャラクター」的な人物タイルを獲得するフェイズがあります。
魚を獲ると繁栄点がもらえる「漁師」や、砂絵を描くとボーナスになる「芸術家」、配置した自分のワーカーをあとで動かせる「総督」など、計11名もの人物がいます。
盤面と他プレイヤーの動きを見て、もっとも効果的なキャラクターをゲットするようにしましょう!
ちなみに、人物タイルは、2ラウンド連続で同じものを選べないようになっています。だれかが強いものをキープし続けるような展開にはなりません。
お金持ちは国に寄付させられる
最後に、バヌアツの特徴的なルール「所持金のバースト」を紹介します。
プレイヤーの資産よりも国の繁栄のほうが重要視されることを表現したルールです。
具体的には、所持金が10金を超えたプレイヤーは、問答無用で寄付を強制され、繁栄点に変換されます!!(なんてこった!)
「勝利点になるなら良いんじゃない?」と思いがちですが、実は、この所持金バーストによる繁栄点の獲得は、かなり変換効率が悪いです。
しかも「ヨットを動かす」「お店を建てる」などのアクションにはお金が必要なので、寄付して資金がなくなると計画が全部ダメになる危険があります。
不注意でバーストしないよう、きちんとコントロールしていきましょう。8金前後をキープできると最高ですが、まあ、なかなか難しいです…!
Twitterのプレイ投稿
Twitterのプレイ投稿をご紹介します。アートワークからイメージされる「のんびり、のどかな南国生活」とは裏腹に、戦略性が高いので、ゲーマーに人気があります。
土曜は恋するみたいなボードゲーム会に参加してきました。
— 揚子江(ヨースコー) (@yosukoedo) August 12, 2017
そこで、私的ボドゲ十傑集のNO.2、バヌアツのルールを勘違いしていたことが判明😱
5、6回プレイしたけど全然気がつかなかった。
しかし、このミス発覚により、今まであった違和感が消え、バヌアツはより完全な姿となったのだ! pic.twitter.com/BrQmOs1tg7
今日は和歌山ボードゲーム遊戯会に参加してきて念願のバヌアツをプレイできた。前半突っ走り過ぎて中盤以降金欠で何もできなかったし人物タイルもいまいち使い切れてなかった、これはまたやりたい。でも自作サマリーはなかなか好評やったんで作った甲斐があった。 pic.twitter.com/D6Ia6czaBd
— ヤス@ボ育て中 (@milestones_1958) April 15, 2017
実は今日もボドゲ♪
— まむ【お邪魔の魔女】 (@mam_bgg) March 10, 2017
バヌアツ
熊49点 私45点 相方39点
いつも勝てない熊が初プレイで堂々の一位!!「やること少ないからいいね」と言われた!!少ないかどうかは分からないけど、3人になっただけでアクションの取り方が2人の時とだいぶ変わった。最大人数で遊んでみたくなった!! pic.twitter.com/CC4wAdyYgH
感想
涼しげな見た目なので「夏のあいだに!」と遊ばせていただきました!9月上旬が夏かどうかは置いておいて…(笑)
4人、全員初プレイ。BGMはウクレレを使った楽曲を。
ルール自体は分かりやすく、インスト時間は20分ほど。ただ、プレイは意外と時間がかかってしまって、なんと3時間超え。
重すぎる、という感じはないけれど、人物タイルの選択やワーカーの配置など、考えどころが多いので、見た目ほど間口は広くない印象です。
今回のプレイでは、観光客を案内せずに帰国させてしまうラウンドが発生して、全員、点数が伸び悩む展開に…!
終盤は、そもそもバヌアツを訪れるお客の数が少なくなってしまい「たぶん悪い口コミが広がったんだよ」と全員が口々にいうことに…。観光業はシビアですね(笑)
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今更なコメントかもしれませんが、写真で船が島タイルの上に乗っているのが気になりました。
ゲームルール上、島タイルに乗ることはないはずです。